前回お話した83歳の引退犬ボランティアSさんが、今日、ご挨拶に事務所に来てくださいました。
そして、引退犬Tの事をいろいろと話して下さいました。

Tは本当に人気者でした。
近くの住宅をいつも同じ時間に散歩するのですが、たくさんの方に声をかけていただき、また、Tも愛想がよく、声をかけられると近寄って行って、甘え上手でした。
朝の登校時に重なると、子供たちもたくさん集まって、かわいがってくれました。
Tは、よくわかっていて、中には上に乗ってくる子もいたのですが、じっとしてやさしく相手をしていました。
買い物の時、声をかけられて、「どこかでお会いしましたか?」と聞くと、私の知らないところで、Tのおじいちゃんで有名になっていました。

Tは私の事をよく気遣ってくれました。
私は不整脈があるのですが、散歩の時、調子が悪くて苦しくなった時も、振り向き振り向き私を気にしてくれて、ゆっくりと歩いてくれました。

散歩中、階段でつまづいて、こけそうになったことがありました。
次の日、Tはけっしてその階段を降りようとせず、どうするのかと思っていたら、迂回して、遠回りして帰りました。道を知っているわけでもないのに、その日からずっと毎日迂回してくれました。

無呼吸症候群の検査の為、1晩家を空けました。
夕方5時に家を出て、翌朝1番の電車で帰ったのですが、その日からTは、私より早く寝ることがなくなりました。私が寝るとき、もう寝るからお前も寝なさいと言うと、自分のベットに行って寝ました。
その時からわたしは、出かける時は必ず、Tに帰る時間を言って出かけました。

同じく、検査で2日間家を空けた時、さすがに留守番させては行けないとご近所の方にお願いしましたが、お願いに行ったその日に、台所の私の目の前でウンチとオシッコをして、抵抗しました。
それで、預けた当日、心配になって電話をしてみると、とってもいい子にしてますよとほめられました。

Tとはよく老人ホームに慰問に行きました。
15人ぐらいの方がTに会いに出てきてくれるのですが、1人だけ痴呆で部屋に閉じこもってでてこない方がいました。
犬が来ているから出て来てみて・・・と中ば強引に部屋からださせたのですが、Tは解っているかのようにそっとその人の所へ行って、慰めているようでした。
しばらくすると、その人は、Tの頭をなでながら泣いていました。
犬を飼っていたのだそうです。
次に行った時も、出てきてくれて、今度はTにしゃべりかけてくれました。
ホームの方々みんながびっくりして、犬の力のすごさに感心しました。

寝たきりになった時、もう動くこともできなくなっていたのに、私がお尻の世話をしてやると、しっぽをパタパタと振って、まるでありがとうと言ってくれているようでした。

もう最期が近くなってきた時も、名前を呼ぶと、まばたきを2回ほどして、答えてくれました。

Tが寝たきりになっていたちょうどその頃、姉も大変な時で、Tが逝って2日後に姉も逝きました。
もし、Tがまだ生きていたら、置いていくことができず、大変だったと思う。
今から思えば、私の事を気遣って、その前に逝ってくれたのかもしれません。


私は、Tとの生活で、本当にいい経験をさせて頂いたと思っています。
こんなにも素晴らしい犬がいると言うことをしりました。
今まで飼っていた犬とは違う、人を気遣い、人とともに生きることができる犬。
最期まで看取ることができて、本当によかった。


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とつとつと、Tとの思い出をお話してくださいました。
私も思わず目頭が熱くなりました。
Sさんは、何度もTによく似た事務所の看板犬インカをなでながら、寂しそうにしていらっしゃいました。

Tよ、ほんとうに  あ・り・が・と・う!


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